今回はいわゆる
バイクのすり抜け
についての話です。

気になっている人も
多いのではないでしょうか?

バイクで渋滞の脇を
スルスルと
すり抜けができるのは、
特に通勤通学で
バイクを利用する人にとっては
最大の利点と
言えるでしょう。

しかしながら

「ホントにすり抜けはしても良いの?」

なんて思っている人は
少なくないのでは
ないでしょうか?

私もそんな考えの内の
一人でした。

白バイ警官に聞いてみた

実は渋滞中に
白バイに乗った警察官に
すり抜けをしても良いか?
を聞いてみたことがあります。

その日は通勤ラッシュで
渋滞しており、
渋滞の列に
白バイも並んでいました。

白バイを前にして
『違反ではない』
と確信を持てない
すり抜け走行を
するわけにもいかず、

おとなしくしていると・・・

なんと
白バイの横を
平気ですり抜けていく
原付がいるじゃ
ありませんか!?

「こりゃあ、きっと捕まるぞ」
と私は思いましたが

白バイに乗った警官は
相変わらず
渋滞の列に並んでいます。

思わず横に並んで
聞いてみました。

「今すり抜けていった原付は違反ではないのですか?」

すると、
白バイ警官の返事は

「危ないからしない方が良い。」

という
煮え切らない答えですw

そこでは私は
「じゃあ、私も行くよ?すり抜けしてもいいんですね?」
と確認すると

沈黙して無視。

その後私は
渋滞をすり抜けていきましたが、
何もおとがめは無しでした。

 

車道外側線と路側帯

道路交通法第17条で、

原則として自動車やバイク、
原付といった車両は、
車道を通行することが定められており、

横断・駐車・停車などの
例外を除き、

『路側帯』

を通行することはできません。

道路の路側帯
と聞いてあなたは
どの部分を
想像するでしょうか?

車道の両側に引かれた白い実線を

『車道外側線』

と呼び

たいていの人は
車道外側線よりも外側の部分
を想像するでしょう。

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▲走行写真はSJCAM M10撮影動画のスクショ

 

それは正解でもあり、
間違いでもあります。

路側帯という言葉は
道路交通法で定義されています。

道路交通法第二条 三の四  路側帯
歩行者の通行の用に供し、
又は車道の効用を保つため、
歩道の設けられていない道路又は
道路の歩道の
設けられていない側の
路端寄りに設けられた
帯状の道路の部分で、
道路標示によつて
区画されたものをいう。

つまり、
その道路に歩道が無い場合、
車道外側線より外側は

『路側帯』

という事です。

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路側帯は
車両で通行してはいけませんから、

歩道のない道路で
車道外側線より外側を
すり抜けて行くのは
違反です。

わかりやすいのは
高速道路です。

高速道路には
歩道がありませんから、

車道外側線より
外側をすり抜けて行くのは
違反です。

では逆に歩道があれば、
路側帯じゃないからOK?
かと調べてみると、

ここに
白バイ警官に
黙って無視された原因が
ありました。

 

車道外側線の外は車道かどうか?

歩道があれば
車道外側線の外側は
路側帯ではありません。

それでは何でしょう?

実はここに明確な
法律はありません。

過去に行われた裁判でも
両方の解釈がされているようです。

路側端に歩道がある場合の車道外側線の外側部分(白線と歩道との間)について、車道に当たるとする判例と、車道には当たらないとする判例が対立している。

車道としたもの刑事車道外側線の外側部分は、道路交通法上の車道に属するとして、同部分を車両で通行することを適法であるとした事例(東京高等裁判所昭和53年3月8日東高刑時報29巻8号149頁)

車道外側線の外側部分も道路交通法上の車道であって、駐車禁止指定の効力が及ぶとした事例(大阪高等裁判所平成3年3月22日ジュリスト995号判例カード、執務資料道路交通法解説「13-2訂版」157頁)

民事車道外側線の外側部分を、「歩行してはならない車道」であるとして、歩行者に大幅な過失を認めた事例(横浜地方裁判所平成8年4月22日判決交通民集29巻2号597頁)

車道ではないとしたもの民事車道外側線の外側部分は、車道ではないとして、この部分を通行した自動二輪車に6割の過失相殺を認めた事例(大阪高等裁判所平成14年1月25日・平成13(ネ)2847損害賠償請求控訴事件)

引用元:Wikipedia

車道外側線 – Wikipedia

なので、そこはまさに

グレーゾーン
なのです。

だから、
白バイに乗った警察官でも
沈黙してしまったわけです。

 

追い抜きによるすり抜け

車両の前に出るために
進路を変えて前に出ることは

『追い越し』

と定義されています。

進路を変えずに
前方車両の前に出ることは
この追い越しと区別するために

『追い抜き』

とされています。

同一車線内での追い越しは
違反とされていますが、

追い抜きについては
明確に記されていません。

現状ネット上には
様々な情報が掲載されていますが、
どれが本当のところか
怪しいものです。

たぶん、
これに関して
警察官に聞いても反応は

「なるべくしない方が良い」

とか

「沈黙」

でしょう。

同一車線内で
前方車両の前に出ることが
全て違反であれば、
法定速度30km/hの原付や
自転車などの軽車両の前に
出てはならず、
どこでも大渋滞が
発生するでしょう。

皆さんは
『違反だ』
『違反ではない』
と白黒つけたそうですが、

これもまた

グレーゾーン

なんでしょう。

 

まとめ

高速道路や
歩道のない道路での車道外側線
つまり『路側帯』を走ると

違反確定。

それ以外のすり抜け走行は、
どれにしても

グレーゾーン。

だから

捕まりたくない

道路交通法を厳守したい

という人は
すり抜け走行をやらない方が
無難。

と、私は考えます。

最後まで読んで頂き、
ありがとうございます。